知っていて損はない「セグメンント」と「ターゲット」

とあるマーケティング会議での会話。
「セグメントAをターゲットとしてポジショニングマップを作ること!」

なんのこっちゃ。

この仕事をするようになった当初の私の心の声です。
その後、色んな本を読んだり、案件に関わったりするうちに、「なるほど!」から「知らんかったら損!」に変化し、今では涼しい顔で活用しています(笑)。

ビジネスをする上で、ホームページ作成やランディングページ作成などのWEBマーケティングを考える上で、「セグメン」と「ターゲット」を知っておいて損はありません。

「セグメント」と「ターゲット」ってナニ?

私の息子は、携帯ゲームの武器にお金を使います。
実在もしないものなのに?と私には理解できませんが、彼にとっては、お金を払うベネフィット(価値)があるのでしょう。

私の友人は、50万円以上もする腕時計をいくつも持っています。
1日24時間の時を刻むだけで、腕は2本しかないにも関わらず、です。
(しかも手巻きの時計は、微妙に時間も狂うらしい)

どちらも私にとっては理解しがたいのですが、私は健康や美容にいい、と聞くとついお金を払ってしまうのです。そして、息子や友人はこれを理解できない。

このように、人によって欲求は違うのですね。
私は、携帯ゲームの広告をみても、微塵も心が動きません。
マーケティングにおいて、「誰に」訴求するべきかを考える必要性はこのあたりにあるのです。

そこで登場するのが「セグメント」と「ターゲット」です。
この2つの意味、漠然としていませんか?

「セグメント(segment)」は直訳すると「区切・区分」を意味するビジネス用語で、経営学会計でも使われます。

マーケティングでの「セグメンテーション」とは、市場を細分化することを目的として、同じニーズを持つ顧客をグループ分けすること。そして、分けられたグループのことを「セグメント」といいます。

セグメンテーションには、性別、年齢、居住地などで分ける「人口統計的セグメンテーション」と心理、行動、ライフスタイルなどで分ける「心理的セグメンテーション」があります。

一方、「ターゲット(target)」は直訳すると「目標・標的」を意味していて、一般的な会話でもよく使われますね。

マーケティングにおける「ターゲット」とは、セグメンテーションで分けられたグループ(セグメント)のうち、顧客として狙うグループ(セグメント)のこと。そして、自社の狙うターゲットを決めることを「ターゲティング」と言います。「誰に売りたいのか」「誰が買ってくれるのか」狙いを定めるわけです。

顧客をわける「セグメンテーション」→ 分けたら狙う「ターゲティング」

ニーズの多様化が進み、すべての顧客のニーズに応えることが難しい現代では、「特定セグメントでグループ分け」をして、「最適なターゲットを設定」するのがマーケティングのキホンのキというわけです。

セグメンテーションには想像力が必要

前述のとおり、セグメンテーションは、大きく分けると次の2つがあります。

人口統計的セグメンテーション

性別、年代、居住地域などの人口統計的なセグメントでグループ分けをする方法。
分類がわかりやすく論理的で、セグメンテーションの方法では代表的。

20代大阪居住女性、40代東京居住男性 のような感じですね。
分類が明白で漏れやダブりがないのがメリット。

心理的セグメンテーション

心理、行動、趣味趣向、ライフスタイルなどのセグメントでグループ分けする方法。
そのなかでも、ベネフィットを軸にするものをベネフィットセグメンテーションと言います。

かばんを選ぶ時、収納力や使いやすさなどの機能性重視か、できるだけ安く買いたいコスト重視か、持つことで満足できるブランド重視か、のような感じですね。ただ、人口統計的なセグメントと違って、どのようなベネフィットを求めているのは推測に基づくのが難しい点。

人口統計的には同じ30代女性でも、結婚しているのか、子供がいるのか、フルタイムで働いているのか、働いていないのかでは、求めるベネフィットは当然変わることでしょう。

論理的なデータと心理的なデータを組み合わせて考えることで、ターゲットを絞り込んでいくのがマーケティングのキーポイントとなります。

想像力がとっても大切だというのには、こういう理由があるのです。

ターゲットを決める時に注意したいこと

セグメンテーションをしたあと、ターゲットを絞っていくことになりますが、ここで注意する必要があるのは、「市場価値」と「競合性」です。

市場があまりに小さいとビジネスとして成立しないし、競合が多いセグメントでは、自社の強みがニーズに一致していることを基準にターゲットを決める必要があります。

競合と自社の差別化・強みについてはまた改めて書きたいと思います。

セグメント発想「ユニクロ」戦略のはなし

あなたは、ユニクロの製品を持っていますか?

私のまわりで、ユニクロの製品を1枚も持っていない人はいるのだろうか?と真剣に思うほど、国民的な企業に成長した「ユニクロ」。もちろん、私も持っています(しかも、かなりたくさん)

セグメンテーションの事例としておもしろいのが「ユニクロ」の戦略です。

ファッション業界は、趣味趣向がとても広い業界です。
モノトーンでスタイリッシュなデザインが好きな人がいれば、パステルカラーでメルヘンチックなデザインが好きな人もいる。
みんなが着ているものを身に着けることで安心できる人がいれば、とにかく人と違うものが欲しい人もいる。

ファッション雑誌の種類がこれほど多いのも納得です。
つまり、市場が非常に細分化された業界なのです。

この細分化されたセグメントを、大きく捉えなおすことで成功したのがユニクロです。

「カジュアル」VS「フォーマル」

「トレンド」VS「ベーシック」

この4つをマトリックスにおいて、「ベーシック・カジュアル」市場を大きく捉えなおすセグメンテーションで成功したのです。

 

 

セグメンテーションの最重要ポイントは、「グルーピングの為の顧客ニーズ」を特定すること。
その時に、そのニーズが売り手視点ではなく、顧客の視点であるということを改めて教えられます。

つまりのところ

企業はセグメンテーションとターゲティングを使ってマーケティングを行っているのです。

ターゲティングされた息子は、携帯広告に心動かされて、さらに強い仮想武器にお金を払い、友人は、イメージCMで欲求を掻き立てられ、ボーナスで高級腕時計を買い、私もエイジングケアの広告にターゲティングされて、(そんなに効果はないのだと思いながらも)ついつい財布の紐を緩めてしまうのです。まんまとやられてますね…。

消費者はいつも、自分の欲求を満たすモノを探しているのでしょう。

そういう訳で、ビジネスをする時にも、ホームページ作成やランディングページ作成する時にも、これらの欲求をいかに効率的に狙うのかの「セグメント」と「ターゲット」は知っておいて損はない、必ず意識しておきたいことの一つであることは間違いなしです。

セグメンテーションとターゲティングは、マーケティングで押さえておきたい基礎ですが、Z世代(1996年~2012年生まれ)と呼ばれる若者層を対象としたマーケティングは難しくなっているようです。

なぜなら、動画中心のSNS利用をしてきたこの世代は、ネット上で他人の疑似体験に触れる機会が多く、繋がりは浅く広く多様化していおり、複数のアカウントを使い分けるなど、いくつもの顔を持つ多面性があるからです。

想像力ゆたかにセグメンテーションができるよう、時代の流れや傾向にも敏感でいたいなぁと思っています。

この記事を書いた人

中道 尚美[ライター]
株式会社 まころ企画

子どもの手が離れ、人生後半戦に入ってから「やりたいことを仕事にしたい!」と今の業界に転身しました。文章を読むのも書くのも好きで、美味しいものが好きで、人のつながりが好き。「面白いことを言わなくなったらクビ」そんな我社のモットーのもと、時代の流れに鈍感になることなく、自分磨きは忘れずに、しなやかに仕事を楽しみたいと思っています。