消費者のキモチ 忘れられない、忘れたくない

わたしは、ホームページ制作会社のライターです。
でも、その前にごく一般的な消費者です。まったくもっての「庶民」です。
なぜなら、ライター歴よりも、消費者歴の方がずっと長いのですから。

そんな自分のことを「プロっぽくないかなぁ」と思ったこともありましたが、いまは「一般的な消費者」であることが、大切なんじゃないかと感じています。それにはこんな理由があるのです。

ホームページ作成をするときに思うこと

ホームページ作成やランディングページ作成の依頼があると、まず、お客様の商品やサービスについての資料を熟読します。わかりにくいことは自分でも調べます。そして競合の様子をリサーチします。

集中してリサーチするので、扱う案件関連にターゲティングされ、毎回、私のPCはリターゲティング広告地獄に陥ります(笑)。

お客様からいただく情報には、商品やサービスの誕生背景やお客様の想いが含まれています。お話に耳を傾け、資料を読み、内容を調べていくうちに、商品の魅力を発見し、消費者としての私自身がどんどんファンになっていくのです。

実際、お客様の扱うキャンプ用品のランディングページ作成のライティングをしている時に、気に入ってキャンプ用コンロを買ってしまったり、エステサロンのホームページ作成をしているときに、その効果を試してみたくて施術を受けたり…と、自分自身が顧客になってしまうこともしばしば。

自分が消費者だったら…この商品のどこに魅力を感じるのか。何をもっと知りたいと思うのか。何が不安なのか。どんな風に説明してくれたら納得できるのか…そんなことを繰り返し、繰り返し考えて言葉を紡ぎます。

「いいものだから」「かっこいいから」「頑張っているから」「希少価値だから」売れるはず!という売り手側の思いこみが落とし穴になることがあります。売り手が思っている強みが必ずしも消費者にとっての魅力にはならない、ということがあるからです。

そういう理由で、「一般消費者のキモチ」を忘れないことを大切にしたいと思っているのです。

クレーム客をファンに変える カルビーのはなし

スナック菓子で有名な「カルビー」に、根強いファンが多くいるのには秘密があります。
その人気の秘密は、95%のクレーム客をファンに変えるという「お客様相談室」です。

お客様第一主義のカルビーでは、「クレーム処理」ではなく「ご指摘対応」という言葉を使うのだとか。この呼び方そのものが、すでにカルビーの姿勢を表していますね。

本社の「お客様相談室」に届いたご指摘は、15分以内に地域のお客様相談室に伝達され、2時間以内に訪問し、2週間以内にご指摘内容を調査し、お客様に報告書が提出されます。なんというスピード感!

結果、クレーム客の95%が再購入をするというのです。売り手都合ではなく、消費者ニーズを第一にした誠実な対応が、多くのカルビーファンを生んでいるというのに納得です。
また、少数の声にも耳を傾け、労力をいとわないことをモットーにしているカルビー。

・「かっぱえびせん塩分50%カット」の商品化
・「ポテトチップスしあわせバター」の定番化
・「ポテトチップスフレンチサラダ」の復活

これらはいずれも、「お客様相談室」に届いた声から実現したそうです。

お客様の要望に可能な限り応える取組みが、さらにファンを増やしています。すごいなぁ、カルビー!
(参考:「カルビーお客様相談室」日本実業出版社)

カルビーの例は、スケールの大きい話で、簡単にマネのできるものではありませんが、「お客様目線」「消費者感覚」の大切さを教えてくれるように思います。

ごくごく一般的(庶民の)消費者のわたし。
カッコよくはないけれど、ホームページ作成やランディングページの作成の時に、消費者のキモチを手放すことなく、これからもずっと消費者のプロであり続けたいと思っています。

この記事を書いた人

中道 尚美[ライター]
株式会社 まころ企画

子どもの手が離れ、人生後半戦に入ってから「やりたいことを仕事にしたい!」と今の業界に転身しました。文章を読むのも書くのも好きで、美味しいものが好きで、人のつながりが好き。「面白いことを言わなくなったらクビ」そんな我社のモットーのもと、時代の流れに鈍感になることなく、自分磨きは忘れずに、しなやかに仕事を楽しみたいと思っています。