LTV(顧客生涯価値)

新規顧客と既存顧客への販売比率を表した法則として、1:5の法則があり、一般的に新規客獲得のコストは、既存客を維持する場合よりも5倍から10倍かかると言われています。企業や組織は、多くの時間や金を掛け、新規顧客の獲得に躍起になるよりも、既存顧客との関係をより深め、個別のニーズに対してロイヤリティを高めていくことのほうが、効率的で有意であると言えます。

マーケティング用語でこれを「リレーションシップマーケティング」と呼び、市場シェアを拡大するのではなく、1人ひとりのユーザーにおけるシェアの拡大を目指し、自社の商品やサービスをブラッシュアップしていくことを目指します。そうした意味で、広告(マス・マーケティング)の対極にある考え方と捉えることができます。

リレーションシップマーケティングを考えるうえで参考になるのが、LTV(Life Time Value)=顧客生涯価値です。自社のユーザーが、生涯(あるいは長期に渡って)購入し続ける商品やサービスの価値をトータルに考え、ユーザー一人当たりの生涯の購入総額において、シェアをどれだけ拡充できるかに着目をします。
LTV(顧客生涯価値)は、一人のユーザーが、自社の商品やサービスに対して支払う金額の合計から、その顧客を獲得・維持するために使った費用を差し引いた「累積利益額」によって算出することができます。

誰の手にも簡単にインターネット接続ができるようになった昨今、ユーザーは、そうして得た商品やサービス、企業を通して得た様々な体験を、SNSを通じて自ら拡散・共有します。
新規顧客の獲得ばかりに目を奪われ、既存顧客の声や想いに目を向けない“売りっぱなし”の状態にしておくことは、大きな機会損失になるどころか、施策しようとする新規顧客拡大の妨げにもなると言え、その重大性は、インターネット以前よりも格段に上がっていると言えます。