3C分析に基づいた戦略コンテンツのすすめ

マーケティング手法は様々ありますが、コンテンツマーケティングを考えるうえで一番扱いやすいのは、3C分析ではないかと思います。3C分析とは、顧客=Customer、自社=Company、競合=Competitor の3つの“C”を明確にして、そこから顧客の求める価値=ベネフィットは何で、それを自社が競合より優れたものとしてブラッシュアップできるか=差別的優位点を見つけ出す、この2点を絞り込むための分析方法と言えます。

この「ベネフィット」と「差別的優位点」の2つを顧客に伝えるこができれば、顧客は企業が提供しようとする商品やサービスが、自分にとって最適なものであるということを最短距離で認識することが可能となります。これらのことを前提としたうえで制作するコンテンツを、マーケティング用語で「戦略コンテンツ」と呼んでいます。

ほとんどの企業や組織、お店がウェブサイトを持つことが当たり前になった現在、ウェブ黎明期のようにウェブサイトがあるだけでサイトへの訪問数が増え、売上があがるというような時代ではなくなりました。

顧客やユーザーは、それぞれのウェブサイトに掲載されている情報を簡単に比較検討し、自分の条件に適した商品やサービスを選択することができます。
現在は、サイト存在の有無ではなく、商品やサービスそのもの、ウェブサイトに掲載されているコンテンツの良し悪しが、売上に大きくかかわるようになりました。それに連れて、ウェブマーケティングにおいても、即時的な広告表示よりも、コンテンツの在り方が重要視されるようになってきました。

コンテンツ作りには手間と時間がかかります。それは広告を出稿することや、過去に効果のあったSEO対策などに比べて、歴然とした差があります。それでも、それを無視してウェブサイトを運営しようとすることは、今後増々リスクとなっていくことでしょう。

競合の後追いをするようなコンテンツ制作や、戦略や企画のない、成果に結びつかないコンテンツ作りを続けるのではなく、3C分析を使い、「ベネフィット」と「差別的優位点」を明確にして、そのゴールに向けた“真に顧客を満足させることのできるコンテンツを制作”することが、ウェブサイトで持続継続的に成果を上げていくための必須条件となっていくことでしょう。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングは、2011年ごろから欧米で急速に拡がり、すでにアメリカの企業の9割以上が導入していると言われるマーケティング手法です。日本国内でも2014年ごろから注目されはじめ、多くの企業や組織が導入をはじめています。

コンテンツマーケティングとは、SEOやSEMといった即時的効果を期待するマーケティング手法ではなく、ユーザーや消費者にとって価値のあるコンテンツを中長期的な戦略の一環として制作・発信することで見込み客を獲得したり、ニーズを育成したりして、最終的にファンとして定着させることを目的とします。

製品やサービスに対するニーズが顕在化した『顕在層』をターゲットとする従来の方法とは、マーケティング概念自体が対極にあり、まだニーズが顕在化していない『潜在層』に対しコンテンツの提供を通して自社の存在やサービス内容を認知させ、段階的に購買へと後押ししていくことに重きを置きます。

コンテンツマーケティングが普及した要因として、それがSNSとの併用により情報拡散されやすく、顧客との双方向コミュニケーションを生みやすいという点が挙げられます。また、制作・発信したコンテンツそのものが企業にとって資産となり、SEOでの効果を発揮したり、コンテンツを活用することで営業効率を高めるなどのメリットを生むことができます。さらに、インターネットを通じて効果検証がしやすいということも従来の手法にはない大きなメリットと言えるでしょう。

逆に、コンテンツマーケティングのデメリットを挙げてみると、①運営に手間と時間がかかる(外注する場合にはコストがかかる) ②即時性が低いため、短期で見た場合の費用対効果が低い ③リーチ力が弱い ④長期間に亘って継続する必要がある、などが挙げられます。

Facebook マーケティングの方向性(届けよりも響け)

ユーザーがSNSを利用する目的は、友人と繋がったり、自分の趣味の情報を入手するためであって、企業の情報をチェックしたり、商品やサービスを購入するためではありません。
そういった場所で、商品情報やサービス案内ばかりを流しても、ユーザーには届かないどころか、発信側が熱心になればなるほど忌避感を覚えられ、ブロックされたり無視されてしまうリスクのほうが大きくなってしまいます。
この特性を、SNSマーケティングに着手する前に充分に理解しておく必要があります。

また、実名登録制で世界最大のSNSであるFacebookでは、タイムラインに『エッジランク』という独自のアルゴリズムが採用されており、Twitterのように時系列ではなく、ユーザー1人ひとりの趣味嗜好にマッチした内容の投稿・広告が上位表示されるように制御されています。ユーザーの反応を得られない投稿はこのエッジランクで評価が下がり、ユーザーのタイムラインに表示されにくくなってしまいます。

Facebookを用いたマーケティングでは、この『エッジランク』と『SNSユーザーの特性』、二つのフィルターに充分に注意を払う必要があります。

要約するとつまり『量より質』が重要で、ユーザーの興味や関心を呼び起こす投稿、共感を得られる情報を、数は少なくても安定的に提供していくことが必須となります。
計画性や方向性の定まらないむやみやたらな運用は、かえってブランドイメージや企業イメージにキズをつける危険性があるということです。

では購買意欲が低い状態が常であるSNSユーザーに対し、企業としてどういった情報を投げればポジティブな反応を示してくれ、興味を持続してもらうことができるのでしょうか。

Facebookマーケティングの成功事例で多く挙げられているのが、提供しようとする商品やサービス、その企業の裏にある想いやこだわり、ストーリーを伝えること。
ストーリーは共感を生み、共感を得たユーザーはその商品やサービス・企業のファンになり、次はそれを誰かに伝えたいと感じます。誰か一人の胸に届いた大きな共感は、必ず次の一人に繋がっていくでしょう。
広告を出稿するときのように「とにかく大勢の人の目に届け!」ではなく、「たった一人の心に響け!」という感覚のほうが重要、ということになります。

自社の持つ特性や有益な情報を徹底的に洗い出し、ストーリーを組み立て、一つひとつの情報を丁寧に発信していくこと。それがユーザーとの繋がりを強固にし、正しい理解や共感を拡散していくための大きなポイントになるようです。

検索結果とクリック率

自社のホームページやブログが、特定のキーワードで何位に表示されているか。
それを、今お使いのパソコンやスマートフォンから実際に検索をし、調査をすると、その検索結果は、あなただけのオリジナルの結果であり、他の人が調べたときのものとは、少し違うものになっています。

これは、近年Googleが、検索をするユーザーごとに検索結果を変えて表示するように仕様変更したためです。例えば、あなたが頻繁に訪れるホームページやECサイトは、上位に表示されやすくなっていますし、スマートフォンで位置情報(GPS)の発信を許可していれば、今いる場所の周辺にあるお店やコンテンツが、上位表示される仕様になっています。Googleはこれを『パーソナライズド検索(Personalized Search)』と呼んでいます。

パーソナライズド検索によって吐き出された検索結果は、広告(Paid Search)/ 自然検索(Organic Srarch)/ ヴァーティカル検索(Verticlal Search)の、大きく3つの要素で構成されています。

検索結果画面に表示された回数と、実際にサイトに訪問された回数の割合を、『クリック率』と呼び、ウェブマーケティング用語で『CTR(=Click Through Rate)』と言います。
Googleの検索結果に、上記で紹介した “広告” や、“ヴァーティカル検索結果” が表示さていなかった2000年頃には、自然検索で1位に表示されたウェブサイトのクリック率(CTR)が50%前後だったのに対し、現在は17~35%になっていると言われます。
これは、検索結果画面が複雑になったことにより、自然検索でのクリック率が下がったことを意味し、広告やヴァーティカル検索の重要性が高まっていると言えます。

アメリカの広告代理店 Catalyst社が発表した調査では、自然検索で1位になると、CTRは17.16%、2位:9.94%、3位:7.64%という平均結果になるそうです。
クリック率を上げるには、検索されるキーワードに対し、どういったタイトル、META Discription(ページの内容を簡潔な文章にし記述したもの。検索結果画面において、ページタイトルの下に表示される一文)にするか、A/Bテストなどを繰り返し、最適化する必要があります。

あるキーワードで検索をして、(広告を避けながら見ていく人も多くいるのも事実ですが)上から順番にページ閲覧を繰り返し、目的の情報に辿りつけなかった場合、あらたに検索ワードを変えて再検索をするでしょう。検索窓に打ち込むキーワードが、感覚的なものであるほど、その頻度は高くなる傾向にあるようです。
検索されるキーワードに対し、検索結果画面の1ページ以内(つまり10位まで)にランキングされなければ、ウェブサイトを訪れてもらう機会は限りなく低くなってしまうと言われてきましたが、その傾向もまた、人が検索という行為に慣れれば慣れるほど、高まっていくと言われています。

ソーシャルシグナルについて考える

ソーシャルシグナル(Social Signal)とは、ウェブサイトの検索順位を決める判断基準に、人の評価や感性を取り入れようという概念です。
Facebookの「いいね(LIKE)」や、TwitterでのツイートやRT(リツイート)、各種比較・評価サイトで成されるレビューといった、口コミに関する情報も含め、検索順位を判断するうえでの評価のひとつにしようという考え方です。

検索エンジンは、サイトの内部構造や更新頻度、キーワードの出現頻度や被リンク数などをアルゴリズムによって処理し、競合と比較することで客観的な評価をくだし、検索順位を決めていますが、ソーシャルシグナルはそれに加え、実際にインターネットを使用している人の“評価”をプラスすることで、より人間らしい検索表示を実現できる、という考え方です。

インターネットの持つ役割が、単なる“情報提供の場”から、“情報共有の場”へと変化するにつれ、検索エンジンがそれを参照せざるを得なくなったのだろうと想像ができますし、SNSが爆発的な普及を見せるなかで、『ソーシャルシグナル』という言葉自体、考え方自体がトレンドとなって独り歩きしたようにも感じられますが、しかし検索エンジン最大手のGoogleは、ソーシャルシグナルが検索結果に及ぼす影響を、やんわり否定しているようです。

その理由は、ソーシャルシグナルには、SNSなどが特に持つその性質上、影響力が余りにも大きく即時短期的で、安定性に欠けるものである、ということが挙げられるようです。

例えば、トレンドに乗ったツイートや、Facebookの「いいね」が、何千・何万という膨大な量のソーシャルシグナルを発生した場合、その勢いは、Googleが従来より推奨し、加点評価のひとつとしてきた「被リンク」のそれと比較して、あまりに膨大で、影響力が大きい言えるでしょう。
加えて、そのソーシャルシグナルを「いいね」やリツイートで拡散された後に、その発生源となるFacebook記事やツイートが、投稿者の意向によって削除されたとした場合、それは数万、数十万と膨れ上がった甚大な量のリンクが、インターネット上から一気に消え去ることを意味します。

またSNSや評価サイトは、その運営者の都合や意思決定によって操作・遮断される可能性があり、そうなれば発生されたソーシャルシグナルそのものが一切の価値を失ってしまうといったことも起こり得るのです。実際にTwitterが、ツイート数を非公開にしたことが過去にあり、そうした原因によって検索結果に大きな変化が生じることは、その評価がとても移ろいやすく、安定性に欠けたものと言えるでしょう。

しかし、FacebookやTwitterを用いたウェブマーケティングが、実際にインターネットを使う人間の評価を如実に示し、拡散を促す強力なツールであることに変わりはありません。
数多あるツールの特性を充分に理解し、展開しようとするビジネスの業種業態、方向性に合わせた相性のいいツールを的確に選んで、“検索の先のニーズ“の抱え込みに注力していくことが、ビジネス成功の鍵となるということに変わりはないでしょう。

ECサイトのソーシャルメディア戦略

ECとは、Electronic Commerce の略で、電子商取引のことです。インターネット上で物を売ったり買ったりし、代金の決済までを行うことを指して言い、eコマースとも呼ばれています。

2016年6月に経済産業省より発表された、2015年度の日本国内におけるEC市場は、BtoBで196兆円、BtoCで13.8兆円。前年比の伸び率は、BtoBで3.5%増、BtoCで7.6%増となりました。
すべての商取引に占めるEC取引(電子商取引)の割合を、「EC化率」と呼びますが、国内では、BtoBのEC化率が18.3%、BtoCのEC化率が4.37%と、日本のEC市場がいまだ成長段階にあり、今後ますます伸びていくことを表していると言えます。

企業がECサイトを運営し、売上を確保していくためには、もはやソーシャルメディアの活用は必須となっています。しかしそのソーシャルメディアを具体的にどう取り扱い、実践していくべきか、それは企業の業種・業態・アイデンティティなどによって向き不向きがあるため、各社トライ&エラーを繰り返しながら独自の手法を編み出し、それを掴んだ企業だけが成果の実感を得ているという状況のようです。

(※ NTTコムリサーチが『国内企業におけるソーシャルメディア活用状況』に関する調査を実施。8割以上の企業が「ソーシャルメディアの運用は売上増加に効果があり」と感じていると発表した。)

ソーシャルメディアを活用するうえでもっとも重要なことは、コンテンツマーケティングの実施であると言えます。
コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって有益で説得力のあるコンテンツを、持続・継続的に制作・配信することによって、検索エンジン経由での集客効果を高めるウェブマーケティングならではの手法です。従来のPUSH型マーケティングに対し、PULL型マーケティングと呼ばれています。

PULL型マーケティングの本質は、即時・一時的な集客や成果を求めるものではなく、その見込み客や潜在顧客との中長期にわたるコミュニケーションを実践することに注力し、最終的に購買や企業ブランドの周知・拡大を目指すものです。ただ単純に、サイト内に良質なコンテンツを配置しておくというだけではなく、ソーシャルメディアの拡散能力を最大限に活用することが、コンテンツマーケティング成功の重要な施策であると言えます。

ホワイトハットSEO

企業がSEO対策に取り組む目的は、検索を通じてビジネスを成長・成功させるためです。
ある企業がウェブサイトの活用・運営に着手し、特定の商圏に関連するキーワードでSEO対策を始めれば、それを実施していない他の競合は、相対的に必ずGoogleの検索ランキングで下位に押しやられます。
費用をかければ広告を出稿することはできますが、資金が尽きてしまえば当然、ネット上から消えてなくなります。

SEO対策を、ウェブサイトをビルドアップし続けていく目的を持って実施できれば、その成果は広告のように即時限定的なものではなく、継続的に積み上げられていく成果となります。ここで重要となる考え方は、SEOを「費用⇔収益」ではなく、「投資⇔資産の蓄積」と考えて取り組むこと、と言えます。

SEO対策と聞くと、ページ内にキーワードを乱発したり、リンクを強制的に集めたりといった、いわば技術的な施策を思い浮かべる方もいると思いますが、そうした小手先で実施可能なSEOは、『ブラックハットSEO』と呼ばれ、2011年くらいまで横行し、それなりに効果があったためにそれを専属で請け負う業者も存在しましたが、Googleの検索アルゴリズムの成長によって現在ではほとんど効果を成さなくなりました。
Googleが『ブラックハットSEO』を除外したのは、極論を言うとそれがそもそもGoogleを欺くための手法であり、検索しようとするユーザーの利便性とは無関係のものであったためです。

誰もが無料で使えるGoogleの、収益の大部分は広告収入によるものです。検索されるキーワード=ユーザーの期待に対し、より良質で精度の高い情報を返すことがGoogleの存在意義であり、多くのユーザーの利便性を高めることになります。それがすなわち、Googleがより多くの広告を集め、シェアを拡大していくための大きなアドバンテージになるのです。
『ブラックハットSEO』は、そうしたGoogleの目的や指針を大きく阻むものであったと言え、それが駆逐されるのは当然の流れと言えるでしょう。現在、Googleを欺くためのコストは上昇する一方で、得られるリターンは限りなく小さくなっています。

上記を踏まえて解るように、最も有意で価値のあるSEO対策は、検索をするユーザーにとって良質な情報を、持続継続的に提供することだけだと言えます。そうしたウェブサイトがGoogleからの信頼を受け、またその精度の高い情報がSNSなどのツールによって拡散・共有され、更にアクセスを集められるといった好循環を生む、いわばユーザーのニーズに最大限に応える施策だけが、有効なSEO対策と言えます。

しかしただ情報だけを詰め込んでいけばいいかと言えば、それも時代の流れによって変化をしていき、現在、SEO対策を効果的にビジネスの成長に繋げていくためには、デザイン、サイト設計、ユーザビリティ、マーケティング、ブランディングといった様々な要素にメスを入れ、総合的で持続継続的なブラッシュアップを、常に行っていく必要があると言えます。

サイト構築における PDCA サイクル

PDCA サイクルとは、典型的なマネジメントサイクルの1つで、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)のプロセスを順に実施していくことを言い、ウェブマーケティングの効果検証を行う際にも重要なプロセスとなります。
最後の Act では、Check で出た結果をもとに、最初の Plan で策定した内容を継続(定着)・修正・破棄のいずれかに振り分け、次回の Plan に結びつけます。

インターネットの世界は、局所的に観察すると、予測不可能な混沌とした環境のように思えますが、しかし全体を論理的に捉えることができれば、むしろ統計的な分析や予測を行いやすい環境であると言えます。

アクセス解析では、様々な分析ツールを使い、ネットユーザーがインターネット上に残した足跡を追跡して、その行動やパターンを観察・分析していくのですが、重要なことは、ユーザーの足跡や行動を一種の“印”として捉えるのではなく、その行動や志向を企業なりに推測し、仮説を立てて繰り返し検証・改善することです。

ウェブサイトは、運営する企業によって、その目的、規模、業態、ユーザーの特性などの諸条件が大きく異なるため、アクセス解析の結果や数値だけを見て、単純に弾き出せる対策やセオリーは、実はほとんど存在しません。
いくつも仮設を立て、その仮説にのっとった対策を行い、予想通りの変化があれば仮説は正しかったものとして次のステップに進み、そうでなければ他の仮設を立て、再びそれにのっとった対策を行っていく、そうしたサイクルを継続的に続けていくなかで、その企業独自の答え、独自のセオリーに少しずつ近付いていくことができるのです。

世の中に溢れる形骸的なスキルやノウハウに惑わされることなく、独自の仮設と検証を繰り返し、改善を重ねていく。それが、効果測定におけるもっとも有効な PDCA サイクルと言えます。

ペルソナマーケティング

マーケティングの最も基本的な考え方として、「ペルソナ」の設定があります。
ペルソナとは元々、19世紀スイスの心理学者 カール・グスタフ・ユングが打ち出した概念で、古典劇において役者が用いる仮面のことをそう呼んでいたものを、ユングが人間の〝外的側面〟を捉えて「ペルソナ」と呼称したことが始まりだそうです。

この「ペルソナ」をマーケティングで用いる場合、それは実際に自社の商品やサービスを使ってくれるであろうモデルユーザーを「ペルソナ」として設定し、そのユーザーのニーズを満たす形で商品やサービスを設計することを目的とします。

例えば、『35歳 男性 既婚 大阪在住』など、商品やサービスを提供したい相手を、あるセグメントにおける代表的な特長を合わせ持ったユーザーとして仮定し、その人物に向けたアプローチを行います。

ペルソナの設定には、ペルソナの仕事や収入、家族構成はもちろん、趣味やブランド、読む雑誌、好きな音楽、観たい映画、将来の夢など、どこまでも細かく設定をし、できるだけ具体的で現実的な人物像を想像します。そして彼がどうすれば商品やサービスに触れる機会を与えられるか、そのサービスのファンになり、LTV(顧客生涯価値)を引き上げられるかを徹底的に追求します。

ペルソナは架空の人物像ですが、事実に基づいた情報から作らなくては意味がありません。
企業や商品、サービスに対し、一人の顧客がすべての理想的な条件を満たすことは決してないため、ペルソナは理想の顧客そのものと捉えるのではなく、既存顧客から得た情報やインタビュー、調査データなどをもとに設定するのが望ましいと言えます。

インターネット広告の特徴

インターネット広告と従来の広告の大きな違いとして、インターネット広告は、関心のある消費者にピンポイントで広告を提供できるという点が挙げられます。
テレビCMを例にとると、消費者がそれを見ている場合、もちろん能動的に見ている場合もありますが、多くはそこにCMが流れているからただ何となく見ている、といったケースが圧倒的だと思われます。テレビCMは、個別の視聴者の興味や嗜好に合わせた内容をチョイスして流すことができませんので、男性向けの商品を女性の視聴者に表示していたり、若者向けの広告を年配の視聴者に表示していたりという、非効率な事態が数多く発生しています。

しかしインターネット広告では、ユーザーがあるキーワードを検索しているときに、そのキーワードに関連した内容の広告だけを表示することが可能です。
ユーザーは、検索しているキーワードに対し、何らかの興味・関心を持っていることは確かですので、そこに表示された広告がユーザーに対して訴求力を持つ可能性は高いと言えます。
私たちが普段、日常的に触れているそうしたインターネット広告は、ただ闇雲に表示されているわけではなく、ある程度こちらをセグメンテーションした上で表示されているわけです。

インターネット広告は、ハイパーリンクを使うことで、ユーザーが即時簡単に購入動作に移ることができます。興味を持った次の瞬間には、広告された商品やサービスの詳細を知ることができ、問い合わせや資料請求、購入までを一連の流れでスムーズに行うことができます。
これもまた、テレビCMをはじめとする他の広告媒体では難しかった点と言えます。

広告を出稿する企業は、少額からの実施が可能であり、出稿した後は、詳細な効果測定を行うことができます。テレビCMや新聞雑誌広告などの従来型のメディアでは、広告を見て購入意欲が発生してから実際の購入までのステップが連続的でないために、ある広告が実際にどれだけの費用対効果を生み出しているかについて判断することは困難でしたが、インターネット広告は、広告を見ることと購入することのステップに連続性があることが多いため、どのような広告が効果的なのかについて、データに基づいた客観的な検証が可能であり、戦略的な対策を練る多くのヒントが得られるのです。